第74回法楽寺わらく読書会開催模様

3月26日の第73回『法楽寺わらく読書会』は、
いつもの会場である法楽寺くすのき文庫で行いました。
『修身教授録』の第1部・第36講『誠』を、
6名で輪読し、感想を共有しました。
どうも今日わが国の教育界においては、
まだ真の意味において教育者の道というものが確立するまでに至っておりません。
真実の道は、「自分が道をひらくのだ」というような一切の野心やはからいが消え去って、
このわが身わが心の一切を、
現在自分が当面しているつとめに向かって捧げきる「誠」によってのみ、開かれるのであります。
実際、誠ということほど、言うにやすくして、その実行の困難なことはないでしょう。
誠に至るのは、何よりもまず自分の仕事に全力を挙げて打ち込むということです。
誠とは、畢竟するに、
「己を尽くす」という一事に極まるとも言えるわけです。
真の一道が開かれるのは、かくして起ち上がった自己の内なる醜い我見をえぐり出して、
かくして浄められた自己の全心身を、己がつとめに対して、
投げ込み捧げきるところ、そこに初めて開かれてくるのであります。
このような森信三先生の言葉に対して、
「学生に対して非常に高い理想を説いておられるが、わが身を捧げきるということはなかなかできないことだと思う」
「一身を捧げきるというのが本当の生き方だという気づきがあった。自分の限界を定めず切磋琢磨していきたい」
「今、方向転換する勇気が必要だ。野心や我見我欲を捨て、他の生き物たちと繋がり、宇宙全体がうまくいくような生き方をせねばならない」
「教育とは、自ら学びたいことを学ばせることだ。
自分から知りたいと思うことこそ大切である」
「森先生の、薬瓶を洗う真心の尽くし方に、千利休のおもてなしの心を感じた」
といった意見が出されていました。
アフターの交流会は、いつもの喫茶『りあん』で、
素敵な⭐️マスターの入れてくれた薫り高いコーヒーを頂きながら行いました^_^
次回開催は、以下の通りです。
日時:令和3年4月23日(金)13:00〜15:00
場所:法楽寺くすのき文庫
内容:「修身教授録」第1部・第37講「死生の問題」
輪読会
  参加費:1.000円
記:法楽寺わらく読書会 高嶋宣雄