第70回法楽寺わらく読書会開催の模様

本日、12月18日の第70回『法楽寺わらく読書会』は、いつもの会場である法楽寺くすのき文庫で行いました。
『修身教授録』の第1部・第33講『ペスタロッチー断片』を、
5名で輪読し、感想を共有しました。
諸君は今後毎年二月に入ったら、手ごろのペスタロッチー伝を一冊読むがよいでしょう。
この一事だけでも続けたならば、
その間諸君は、教育に対する情熱を失わないということができましょう。
そもそも人間というのは、情熱を失わない間だけが、真に生きていると言ってよいのです。
この外にも、ペスタロッチーに関したものは、見つかりしだい、なるべく買っておくがよいでしょう。
諸君がペスタロッチーから離れない間は、諸君らの教育に対する情熱は失われないと言ってよいからです。
私の知人のうちでも、若いころペスタロッチーを読んだことのある人は、
どこか教育に対する情熱を失わないでいます。
実際不思議と言えば不思議なことです。
とにかく教師の歩みは、ペスタロッチーを読むと読まぬとによって、大きく違ってくるのです。
「ペスタロッチーもどん底に落ちて、しかも自己の根本目標を失わないところから、
その人の生命が非常に深く豊かに発展して来たのである」人間の真の強さというものは、
人生のどん底から起ち上がってくるところに、初めて得られるものです。
驚くべきことには、ペスタロッチーがこの決心(全寮制の校長に就任)をしたのは、
実に彼の五十三歳の時です。それから八十歳をすぎるまで、
彼はその全生命を貧児教育のために捧げたのです。
今日小学校教師のうち六十を過ぎて、このような情熱を持つ人は、ほとんど絶無に近いと言ってもよいでしょう。
このような森信三先生の言葉に対して、
「社会的問題への思いや、貧しい子供への情熱など、森信三先生がペスタロッチーを読み込んでいることがよく伝わった」
「根本目標を失わず教育に情熱を注いだペスタロッチーをもっとよく知りたいと感じた」
「森信三先生のペスタロッチーを大切にされていることを感じるとともに、有馬先生が奉職していたS小学校への関わりを通じて、子供たちに差別なく教育を受けさせたい、本当に生きる力を養ってほしいという思いを感じることができた」
「清風学園創始者、平岡宕峯氏が、師の江間俊一先生の命日を学校の創立記念日としていることを思い起こした。手本となる人物があることの大切さを感じた」
といった意見が出されていました。
アフターの交流会は、いつもの喫茶『りあん』で、素敵な⭐️マスターの入れてくれた薫り高いコーヒーを頂きながら行いました^_^
次回開催は、以下の通りです。
日時:令和3年1月22日(金)13:00〜15:00
場所:法楽寺くすのき文庫
内容:「修身教授録」第1部・第34講「国民教育の眼目」
輪読会
  参加費:1.000円