第68回法楽寺わらく読書会開催の様子

本日の第68回『法楽寺わらく読書会』は、
いつもの会場である法楽寺くすのき文庫で行いました。
『修身教授録』の第1部・第31講『上位者に対する心得』を、
8名で輪読し、感想を共有しました。
上位者に対する心得の根本を一言で申しますと、
「すべて上位者に対しては、その人物の価値いかんにかかわらず、
ただその地位が上だという故で、
相手の地位相応の敬意を払わなければならぬ」ということでしょう。
また妙なもので、かような態度で仕えていますと
それほどでもないと思っていた相手の中にも、
しだいに長所が見えてくるものであります。
社会的秩序の上における上下の関係というものは、
いわば世の中の「約束ごと」とも言うべきものでありますから、
これを履み外すということは、同時にそのまま、
世の中そのものから履み外して、社会の落伍者となるほかないのです。
ですからこの種の問題に対しては、
今日から十分にその心がまえをしておく必要があると思うわけです。
このような森信三先生の言葉に対して、
「自分が若いころ痛い目に合ってきた森信三先生の言葉には、親心を感じる」
「相手の人物に関わらず敬意を払うよう、自分を戒めたい」
「肝に銘ずべき内容が多くあった」
「社会的地位や人間力という物差しで比較、
相対で人を測るのではなく、
まごころを基本に、
出会った人それぞれと良い関係を築きたい」
「全体的に反面教師として捉えたい。
相手の社会的地位に関わらず、
人間力に注目して関係を構築したい」
といった意見が出されていました。

輪読後のミニ講話は、松浪 武久さんによる「二宮金次郎のお話」でした。
自分にも他人にも厳しく、農民でありながら、
正しいと思うことは武士にも堂々と意見する。
お金を稼いでも貯めこむことをせず、
金利なしで貸し付け、うまく世の中に回していく。
二宮尊徳先生の至誠・勤労・分度・推譲の人生を情熱的に語って頂きました。

次回は元清風高校教諭の重藤悦男先生に、
「高野山100㎞歩行行事で学んだこと」について語って頂く予定です。
アフターの交流会は、いつもの喫茶『りあん』で、
素敵なマスターの入れてくれた薫り高いコーヒーを頂きながら行いました^_^

次回開催は、以下の通りです。

日時:令和2年11月27日(金)13:00〜15:00
場所:法楽寺くすのき文庫
(大阪・田辺)
内容:「修身教授録」第1部・第32講「目下の人に対する心得」
輪読会
  参加費:1.000円
                文章作成:高嶋