第133回『法楽寺わらく読書会』で著書:森信三「修身教授録」を輪読@大阪市

4月10日の第133回『法楽寺わらく読書会』は、いつもの法楽寺くすのき文庫にて行うことができました。
『修身教授録』の第1部・第16講『一道をひらく者(1)』を、冥界からご参加の方を含む10名で輪読し、感想を共有しました。
森信三先生がこの講で説いた核心を、三つの要点にまとめました。

一つ目は、「読書論」です。
「字面(じづら)追う 文(ふみ)は魂(たま)無き 屍ぞ その裏にある 心掴めよ」
吉田松陰が獄中で『孟子』と対峙したように、
単に文字を追うのではなく、
著者の魂と向き合う読書法を説いています。
蝋燭を灯し環境を整える「形」の重視は、
精神を研ぎ澄まし、真理を掴み取るための儀式でもあります。

二つ目は、「大局と実践の結合」です。
「高き志(こころざし) 胸に秘めつつ 小を積み 天下を平らぐ 道を開かむ」
一眼で歴史や民族の行く末を俯敗し、もう一眼で足元の日常を愚直に実践する。
この二つの視座を繋ぐことが「修身斉家治国平天下」の体現であり、一道を切り拓く者の歩むべき道です。

三つ目は、「天上天下唯我独尊の自覚」です。
「大宇宙(おおぞら)に 二度と生まれぬ 吾(われ)なれば 天よりの封 己(おのれ)開くも」
自分という存在は、宇宙の歴史の中で唯一無二の代役なき存在であり、
国家民族に対して独自の使命を帯びています。他
人の模倣に逃げず、天から授かった自分だけの「封書」を開封し、
その運命を引き受けることこそが、宇宙に対する誠実さの証です。
以上が、この講に対する要約と私の感想です。
次に、この教えを受けて読書会で参加者の皆様からいただいた感想をご紹介します。
「真剣に考え抜く姿勢と、自分にしかできない使命の自覚という重いテーマに打たれ、
主体性を欠いた己を深く反省いたしました。
今後は真の人生を歩もうと、ここに確固たる決意を表明いたします。」

「時代は今、国への貢献を主体とする『国民教育』から、
地球・宇宙の一員として生きる『人類教育』へ転換すべきではないでしょうか。
人は相互の関係性の中で生かされており、自分だけ、あるいは国だけの幸せはあり得ません。
自然や他者との調和こそが真の豊かさであると感じます。

私は、一つの道をひらくとすれば、現在の『資本主義社会』から、
命が喜び、つながり、輝く『生命主義社会』に通ずる道びらきをしていきたいと願っています。」

「小松上院のご尊父、品川寺住職・仲田順海師と親交のあった高浜虚子は、
昭和五年の鐘供養で『座について 供養の鐘を 見上げけり』と詠みました。
信念を持って事に当たれば、その志は言葉となり、歴史に深く刻まれます。
明治以降、数々の巨人が歴史を彩ってきましたが、
その影には、互いに支え合いながら時代を築いた無数の人々の営みがあります。
歴史とは、そうした一人ひとりの想いが織り成す結晶なのだと感じ入ります。」
「この自分という小さな石でも、
国家民族に対して唯一の任務があるという言葉に深く感銘を受けました。

 

 

森信三先生が2025年を日本民族のターニングポイントと予言されたように、
最澄の『一燈照隅、万燈照国』のごとく、
一人一人が尊い役割を果たすことこそが『一道をひらく』ことなのだと感じます。
夜桜を見ていると、小さな花が集い、和しながら咲き誇る姿に感動します。
威張らず、散り際も美しい桜のように、私も自身の役割を果たしながら
全一学に通じるような生き方をしていきたいです。」

「森信三先生が『講孟余話』を深夜の蝋燭の灯のもとで読むことにこだわった理由が分かりました。
あえてそのような環境に身を置くことで、
言葉の重みや味わいが深まるのだと感じます。
以前、『松下村塾』や『至誠館』を訪ねた際、
現地でしか分からない五感に訴える空気感に触れ、
吉田松陰の魂に一歩も二歩も近づけた気がいたしました。

森先生の『一道をひらく』という授業からは、
歴史に名を残すような人物になって欲しいという切なる願いが伝わり、非常に深く感動いたしました。」
「森信三先生が説かれた真の教育者は、
二十年、三十年先の国家の安寧を考えるべきという教えは、
アメリカ・イスラエル連合軍とイランの現在の緊張状態を思うと、
改めてその重みを感じます。『体操によって周りの方々を明るく元気にする』
という私の志も、まさに先の未来を良くするためのもの。
今日は、この思いをぶれずに貫いていくことこそが『一道をひらく』ことだと確信しました。」

 

 

以上、参加者の皆様からの貴重な気づきです。
朝からの春の嵐に、今年の桜も終わりかと目を落とした先で、
素敵な光景に出会いました。草の葉に寄り添う落花が、まるで鈴蘭のように咲き零れていたのです。
「咲き満ちて 散りてなお 咲く桜かな 鈴蘭と見(ま)がう 雨のほとりに」
この一期一会の学びを胸に、一日一日を丁寧に重ねていきたいと思います。

次回開催は、以下の通りです。

・日時:令和8年5月8日(金)13:00〜15:00
・場所:法楽寺くすのき文庫
・内容: 「修身教授録」第1部・第17講「一道をひらく者(Ⅱ)」(P116〜)輪読会 
 「森信三先生全一学ノート(新版)」ミニ輪読会
・参加費:1.000円

※初めてご参加頂く方は、準備がございますので、前日までに下記にお名前、ご連絡先をお知らせ下さい。
《ご予約・お問合せ》
 メール:mai@wadentou.com
 TEL:090-4975-4000(後藤)